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「大体わかることはこんなものですけど」
「もう十分です。わかりました。ありがとうございます。あ、でももう一つ」
俺は気になることを思い出した。
「月島さんは、神魔法って何か知っていますか?」
「神魔法……ですか?」
月島さんは復唱しながら眉をひそめた。
「私達を襲ったエヴォルが私達を見て、神魔法の片鱗と言っていたのです。誰のことを言ったのかわからないんですけど。それから、遺跡のデータにもありました。その内容まではコピーできなかったのできなかったので、結局わからなくて」
優衣さんが補足すると、月島さんは、ああと頷いた。
「一部文字だけ記憶できていたものですね。でも、私も全く聞いたことがありません」
「そうですか……」
俺は少し肩を落としながら椅子にもたれた。
やはり神魔法のことはわからない。
神初さんなら知っていたかもしれないが、月島さん達にも話していなかったと考えると、知らなかったのか教えるわけにはいかなかったのか。
どちらかだが確認することはできないな。
神初さんがひょっこり出てきてくれればいいが、そんなことはあり得ないだろう。
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