国王

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そもそも神初さんが失踪したこともよくわからない。 優衣さん達の話では神初さんもかなりの強さを持っていたはずだ。 そんな人がむざむざ死んだりするとは思えない。 そうなれば、神初さんは自ら姿を消したことになる。 俺達のことも含め、絶対最近の出来事全ての原因を知っているはず。 神初さんが戻ってきてくれれば、全ての謎が解けるんだけどな。 しばらく優衣さんと月島さんと話していると、菜乃が目を赤く腫らしながら帰ってきた。 「おおう……大丈夫か?」 「う、うん。大丈夫だよ」 菜乃は笑いながら頷いた。 「知哉君。本当にありがとう。お父さんとお母さんに手紙を届けてくれて」 「ああ、どういたしまして」 俺も笑みを浮かべながら言葉を返した。
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