国王

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悠斗さんと国王様が腕を組んで帰ってきたのだ。 「がはははは!!久しぶりのボーリングだったが、お前も腕が衰えていないようだな!!」 「お前も公務ばっかしてる割には中々のスコアだったな!!」 ……何やってんだこの人達。 後ろで佐奈が疲れたような笑みを浮かべている。 そりゃあ終始こんなテンションでいられたら疲れるだろうな。 そんな二人の後ろに優衣さんが瞬時に回り込み、二人の頭に拳を振り下ろした。 「「あがぁ!!」」 二人は勢いよく顔面から床に叩きつけられる。 二人は顔を床に押し当てたまま起き上がらない。 優衣さんは振り返って佐奈の前にしゃがみ込んだ。 「ごめんなさい。二人がご迷惑をおかけして。それと、魔眼の件も本当に私達の不手際でした。佐奈ちゃんには辛い思いをさせました。本当にごめんなさい」 優衣さんが佐奈に深々と頭を下げる。 謝られた佐奈はというと、手と首をパタパタと振りながら笑っていた。 「う、ううん。皆が守ってくれたし、王様も助けてくれたから大丈夫」
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