国王

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小一時間程かけて話し終わると、勇雷さんが拍手をしながら歓声を上げた。 「素晴らしい!!これは貴重な話を聞かせてもらった!!」 勇雷さんは大喜びだ。 「そのお礼と言ってはなんだが、君と、当然理玖君や菜乃さん、朱莉さんと佐奈ちゃんも、王都に来ないかい?招待するよ」 「おいおい。俺達も一応学院に通ってるんだぜ?知哉にいたっちゃ一ヶ月丸々休んでる。休んでばっかだといくら成績が良くても色々問題だ」 そういやそうだった。 久しぶりすぎて忘れていた。 しかも入院してたのもあるから、一ヶ月半くらいは休んでいることになる。 悠斗さんの指摘を受けた勇雷さんは顎に手を当てて考え込んだ。 「いや、そうだな。でも今回はお前や優衣にも来てほしいんだ。遊びとかではなく、仕事として」 仕事? 悠斗さん達に頼む仕事ってなんだろう。 「仕事って、オリンポスのか?」 悠斗さんは目を細くして声のトーンも落としていた。 オリンポスの仕事って、確か国の暗部的な仕事だっけか。 なんか危ない感じになったな。
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