国王

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「ああ、そうだ。ついでと言ってはなんだけど、王都に招待ってことで。出席の件は私の力でどうにかしておこう」 さすが王様。 でも、完全に職権乱用だな。 皆はどうしようか決めあぐねているようであったが、俺は頷いて勇雷に向かった。 「それなら、俺は行ってみたいです。王都には遺跡とかの資料も集まってるんですよね?まだ直接は見たことないので、できたらお願いしたいのですが……」 月島さんを通して、遺跡の情報はかなり教えてもらっていたが、せっかく王都にいけるのなら自分の目でみたい。 俺の申し出を受けて、勇雷さんは微笑みながら頷いた。 「もちろん構わないとも。君達はかなり積極的に遺跡の情報を集めていたし、それくらいお安い御用だよ。それで、君達はどうする?」 勇雷さんが菜乃達に目を向けると、困ったように顔を見合わせていた。 「せっかく招待してもらったんだし……」 「断るのも申し訳ないしな」 「じゃあ、行っちゃおっか」 なんだかんだで皆行くことになった。
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