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転移した先は、大きな城の前だった。
強い風が顔を打ち、目に入りそうになる髪を押さえる。
風に耐えながら前を見ると、思わず声が漏れた。
「うわぁ……」
こんなものが、現実に存在する。
見た目は西洋のお城で、見上げるほどの高さがある。
高台のようなものもいくつも立っており、壁などの造りもかなり強固に見える。
そして、俺達の目の前にはとても大きな城門がある。
城門だけでもかなりの大きさで、開いているその城門をたくさんの人が行き来している。
勇雷さんは城門の前に立つと、俺達の後ろに向かって手を広げた。
「ようこそ!!我が国、ミネルヴァの王都エストリエへ!!」
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