王都エストリエ

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俺達がいつまで都市を見て呆けていると、後ろから悠斗さんに頭を小突かれた。 「ほれほれ、そんなに固まってないで、さっさと行くぞ」 俺達は勇雷さんに連れられ、城の中へと入った。 「あ、王様。帰られたんですね。おかえりなさい」 「ああ、ただいま。お仕事ご苦労」 「あれ、お客様ですか?」 「そうだ。あとで呼ぶから丁重に持て成してやってくれ」 様々な人とすれ違い、勇雷さんは城内の人と会話をしていく。 そこに王と国民などの重々しい関係は感じられず、とても親しげに会話をしている。 それはまるで家族のように感じられた。 誰もが温かく、誰もが優しい。 ここは、俺にとっても居心地がいい。
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