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「2人とも喋ってないで、ご飯を食べなさい!」
母さんの怒声が飛んできて、俺は未乃梨の手からスマホを取り戻し、自分の椅子に座った。
それから、俺は会話もせずに黙々とご飯を口にして、食べ終わったと同時に席を立とうとした。
リビングでテレビを観ながら、卵に愛を注ぎたかったからだ。
なのに、
「お母さ~ん。優兄、赤ちゃん育ててるみたいだよ?」
「ハ? 赤ちゃん?」
未乃梨が余計なことを言ったせいで、場の空気がおかしくなった。
「赤ちゃんを育ててる? 優心、どういうこと?」
「いや、育ててるって言っても、ゲームだから……」
「ゲームだって!? 遊びで育てるもんじゃないんだよ、子供ってもんはッ!!」
激昂する母親とその横でクスクスと笑ってる妹。
なんだよ、コレ。
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