service

11/14
前へ
/147ページ
次へ
ちょうど、レジを済ませてお店を出ようとするところだった。 「優クン?」 「いや……。アレ」 俺はアゴをくいっと前後に動かして、真央にそっちを見るよう促す。 こっちに顔を向けている前本さんは微笑みを浮かべ、その場で軽く会釈した。 私服姿だけど、俺が誰か気付いてくれたのかな? 彼女は微笑を崩すことなく、コンビニの外へと出ていった。 やっぱ綺麗だな。 夜の闇に消えていく前本さんの後ろ姿を見ながら思っていると、 「今のって、前本さん?」 真央がその名を口にした。 「知ってるの?」 前本さんは俺たちと違う中学だし、高1の時は真央は別のクラスだったから接点なさそうなのに。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9111人が本棚に入れています
本棚に追加