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「黒人……?」
俺のスマホ画面に映る赤ちゃんとは全く別の顔をした、肌の黒い赤ちゃんだった。
「なんで、違う赤ちゃんが?」
「違う? ちょっと、優クンの画面見せて?」
真央は、俺のスマホを見て「嘘……」と呟き、固まった。
「なんで、同じじゃないの?」
「わからない」
2人で同じ赤ちゃんを育てるゲームなのに、俺と真央のスマホには全然違う赤ちゃんが映っていて。
真央の方は、彼女にも似ている肌の黒い赤ちゃんが。
俺の方には、俺自身に似ていて、目の下にホクロのある――
「産まれたね。私とゆっちぃの赤ちゃんが」
突然、背後から女の声がして振り向くと、
「ッ!?」
微笑みながら俺を見る、前本さんが立っていた。
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