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「俺も突然のことに混乱してんだ。何がなんだか、よくわかんねェしさ」
「……うゥ………ひっく……」
「俺が好きなのは、真央だけだから。前本さんとは何もないから……な?」
街中で、周囲に人が通っても気にせず泣き続ける真央と赤ちゃんを交互に宥め。
俺の疑いを解くのにかなりの時間要し、気付けば日は落ちて辺りは薄暗くなっていた。
泣き止んだ真央を家の近くまで送り、俺も自分の家に帰った。
その日はもう、前本さんが俺の前に現れることはなく。
部屋に戻った俺は、赤ちゃんメーカーのアプリを削除する手続きを始めた。
もう1度、真央との子供を授かるために、すべてをリセットしようと思ったんだ。
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