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「なッ、何言ってんだお前……!」
殺すって、何だよ。
飛躍しすぎっつか、意味わかんねェよ。
「お前じゃないよ。愛音だよ。愛音って呼んでよ、ゆっちぃ」
俺は彼女の言葉を無視して、怒鳴る。
「真央は俺の彼女だ! つーか、お前はいったい何なんだよ!? なんで、俺に電話を掛けてくんだよ!」
「それは……」
前本さんの声に戸惑いの色が浮かぶ。
そして、数秒間の沈黙のあと、
「私はゆっちぃの妻だから」
電話口からでもわかるくらい、彼女は照れながら言う。
妻?
コイツ、俺の話を訊いてたのか?
「電話をしたのは、ココアの将来について話をしたかったから」
「ココア……?」
唐突に飲み物の話?
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