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それから、スマホの液晶画面に目をやって、俺はすぐに目を背けた。
オタマジャクシみたいなヤツが、シャボン玉のような輪の中に向かって泳いでいく映像が流れたからだ。
「やった! 『合体成功』だって!」
「おまッ……声大きいって!!」
「優クン、何照れてんの?」
真央はどうも、よくわかっていないようだ。
休み時間の教室で、クラスメイトが沢山いる中でアレは……。
「また変な想像してたんでしょ~?」
「ち、違うって!」
あたふたしながら誤魔化しつつ、もう一度スマホに目をやる。
俺の画面にも『合体成功』と出ていて、なんとも言えない気分になったが。
今度は目を逸らさずに、画面を素早くタップした。
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