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「私より、可愛い子を発見して見惚れてたんでしょ~?」
「そ、そんなんじゃないし!」
「あ~、動揺してる~!」
「だから、違うって!」
口を尖らせ疑る真央にはそう否定したが、あながちそれは間違いでもなかった。
前本さんは美人だ。
綺麗で整った顔立ちをしていて、性格も明るくて優しい子だったし。
1年の時も、男子の間で人気が非常に高かった。
前本さんのことは、俺も少し良いと思ってた。
「食い気味に否定するところが超怪し~」
「そんなことないってば!」
……とか言ったら、本気で怒るだろうからやめておこう。
「真央より、可愛いと思う子なんかいないし!」
「本当?」
真央は訝しい目つきで俺を睨むが、どこか嬉しそうで。
「ああ。俺の中で、真央は1番可愛いよ」
「……ありがと、優クン」
すぐ嫉妬するけど、すごく単純。
そんなとこが可愛くて、好きだったり。
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