―第1章―

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その時神々がザワザワと騒ぎだした。 《どうしたのだ》 我れに返った音の神は他の神々の元へ寄り、地上を見た。 《今、ギムラが滅びました。》 弱々しく答えた知の神の見つめる先には黒く焼け、煙の立ち込めるギムラがあった。 《国がひとつきえた…。 ……ん?》 音の神は国の北にある海のほとりで小さく横たわる亡骸に目をやった。 《もしや、…いや…彼女ならきっと……》
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