第一話

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  「未央っ!もう遅いよ~」 「へへ、ごめんごめん」 「また寝坊?」 「……まぁいいじゃん!間に合ったんだからさ」 「はぁ……。呆れた」 隣の席で大きな溜め息をつくのは、私の親友の樋口 千咲(ヒグチ チサキ) 3年間同じクラスで、名前順も前後で、何かと一緒に行動することが多い。 「おーい、座れー」 勢いよく開いたドアの音と共に響いた担任の西平先生の声に、ざわついていた教室が少し静かになった。  
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