第三話

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  ニヤニヤと笑う変態優等生をカーテンの外に押しやって、制服に着替えた。 「終わったよ」 「それじゃ、帰ろうか」 「えっ」 「約束、忘れてないよね?」 約束約束…としばらく考えてから思い出した。 確か、体育祭のあと時間空けといてって言われたんだっけ? 「行こう。歩ける?」 「歩けるし!って…」 篠山くんが、当然のようにあたしの手を取って歩き出した。 あまりにも突然で声も出ずに目を丸くしていると、またクスクスと笑う声が聞こえた。  
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