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とある青年がたった1人、夜の屋上にいた。
その青年は広々とした屋上の空間に、たった1人、ポツンと立っていた。
その青年はたった1人のその空間で静かに笑った。
「へー。此処が新しい職場かー・・・。」
1人の青年は見通しの良い高い病院から、田舎と呼ばれている小さな1つの村を見下ろしていた。
屋上にいるせいなのか、10月の心地良い夜風が彼にはとても寒く感じられるらしく、彼の体は少し震えている。
「・・・いつまでも此処に居てもしょうがないよな・・・。」
屋上の真ん中にたった1人でいる彼は両手をを軽く手を握り、手が寒くて感覚が無くなってきている事を実感した。
・・・このままじゃ凍死する可能性もあるかもしれないな。
実際にはそんな事はまだ秋で気温が15度以上あるので有り得ないが、気温計が彼の手元にはない為、実際の温度は知らなかった。
そして彼は、かじかんで感覚が無くなってきた両手を握ったり閉じたりしながら、二回溜息をつき、そして決心した。
「・・・しょうがない・・・降りるとするか・・・。」
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