心の中に

8/22
前へ
/158ページ
次へ
中学の1学期…。 初めての学校…初めての友達…。 初めてだったから家を早く出た。 すると…道端に猫が倒れてたんだ。 俺は駆け寄り…猫を抱き上げた。 「どうしたの?」 血を流していた…。 「…痛い…痛いよ…」 猫の声は綺麗な高い声だった。 俺は小さい頃から動物と話が出来た。 「そっか…母さんに使っちゃあ駄目って言われてたけど仕方がないね…」 俺は猫をギュッと抱き締めた。 猫の傷はみるみるうちに消えて行った。 「大丈夫?」 猫を下ろした。 「…ありがとう!もう痛くない」 猫と別れた。 「服が血だらけだ…」 俺は…昔…死かけていた蝶々を生き返らせた。 幼い俺をお母さんとお父さんは不気味がった。 でも…見捨てないで育ててくれた。 「何…あの子…今猫と話してたわよ…」 「うわ…寂しい奴…」
/158ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加