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「きゃっ!?」
思わず身を引くとノンフレームの眼鏡をした眠たそうな目の男が私を横目で見る。
「さっきからマフィアの事をずっと調べてましたよねぇ?」
「え…っ」
いきなりの問いかけに私は聞き返してしまう。
そんな私に見知らぬ男は構う事なく話し始めた。
「マフィアの事を調べるのは良いですが…あまり深入りしない方が身のためですよ? 奴らは意外と近くにいるもんですからぁ」
何ともマイペースと言うか…間の抜けた喋り方だ。
だが不意に視界が霞むように揺らぐ、目眩に似た強烈な眠気に私は襲われた。
「…あ、…れ…何か…おか…し……」
次の瞬間、私は状況を把握出来ないまま意図も簡単に意識を手放してしまった。
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