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カタカタカタカタ…。
何かを叩くそんな音が遠くに聞こえる…私…どうなったんだっけ…。
意識がゆっくりと浮上して私は目を覚ました。
目を覚ますと見知らぬ天井が視界に広がる。
頭を押さえながらゆっくりと起き上がり、音が聞こえる方を見ると、ネットカフェで会ったあの男が白衣を着てノートパソコンのキーを高速で叩いていて、私が乗るベットの隣に置かれた丸イスに座っていた。
「グットモォニィング、楓さん」
「っ、…私の名前…」
改めて辺りを見回すとベットの周りにカーテンが引かれている…この光景…病院の病室みたいだ。
とりあえず目の前の男に聞きたい事はたくさんあるけど、私はとりあえずと尋ねてみた。
「えぇ、知ってますよ。 僕がアレウス様に命じられてアナタの事を調べたんですからぁ」
「アレウス? …調べた…?」
ちんぷんかんぷん。
目覚めたばかりの頭はまだ動いていないらしく、私は首を横に傾げた。
「あー…。 あの人、偽名を使ってるんでしたねぇ。 レヴァン様の事ですよー、アレウスと言うのはレヴァン様の本名です」
「は!?」
「僕はアレウス様の部下のジンと申します。 …あ、別に覚えなくて良いですよ、面倒なんで」
「は、はぁ…」
変わった人…。
と言うかこの人…パソコンの画面を見ながら私と喋ってる。
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