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それはそうと…このジンって人…凄まじい勢いでキーを叩いてる。
キーを叩く音がまるで音楽のように聞こえるくらいテンポがよく、速い。
「あの、それでレヴァ…アレウスから何か伝言ですか?」
レヴァンと言おうとしたら音が止み、ジンさんが私を横目で睨むように見た。
うん…部下だもんね、一応訂正する。
「違いまぁす。 僕は今回のアレウス様の契約結婚には反対です。 ですから…」
「……っ!」
さっきの睨みで変に威圧感を覚えたのに本格的に睨まれて、その威圧感に私は思わず息を詰まらせた。
(反対派…まさか…私を消しに…!?)
体は強張り嫌な汗をかく、体が芯から冷えたように外気が生暖かく感じられる。
「アナタに忠告をしに来ました」
「へ…?」
一気に威圧感が失せた。
ジンさんは開いていたパソコンを閉じ、改まった様子で私に視線を送って来る。
「改めて。 僕はアレウス様が誇る萬請負組織RIVIRO…7幹部の一人、第6幹部のジン・ナカミネです。 以後お見知り置きを」
さっきの間の抜けた様子から一変し、真面目な顔つきに私は言葉を発せず、こくりと頷いた。
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