■第9話 ジンの忠告

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  それはそうと…このジンって人…凄まじい勢いでキーを叩いてる。 キーを叩く音がまるで音楽のように聞こえるくらいテンポがよく、速い。 「あの、それでレヴァ…アレウスから何か伝言ですか?」 レヴァンと言おうとしたら音が止み、ジンさんが私を横目で睨むように見た。 うん…部下だもんね、一応訂正する。 「違いまぁす。 僕は今回のアレウス様の契約結婚には反対です。 ですから…」 「……っ!」 さっきの睨みで変に威圧感を覚えたのに本格的に睨まれて、その威圧感に私は思わず息を詰まらせた。 (反対派…まさか…私を消しに…!?) 体は強張り嫌な汗をかく、体が芯から冷えたように外気が生暖かく感じられる。 「アナタに忠告をしに来ました」 「へ…?」 一気に威圧感が失せた。 ジンさんは開いていたパソコンを閉じ、改まった様子で私に視線を送って来る。 「改めて。 僕はアレウス様が誇る萬請負組織(よろずうけおいそしき)RIVIRO(リヴィロ)…7幹部の一人、第6幹部のジン・ナカミネです。 以後お見知り置きを」 さっきの間の抜けた様子から一変し、真面目な顔つきに私は言葉を発せず、こくりと頷いた。  
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