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「裏闇の帝王とは代々全裏社会を統治してきた者に与えられる裏社会のそれはそれ特別な称号。 …その称号を襲名するのは非常に難しく、人脈、権力、力…全てが揃わないと襲名には至りません。 故にアレウス様が帝王を襲名される67年間、裏闇の帝王を襲名した者はいませんでした」
…言っていることは分かる、だけど理解には及ばない。
ただ分かるのはレヴァンの名前は偽名でアレウスが本名、そしてアレウスは裏社会で本当に頂点に君臨しているんだと言うことだけ。
「大物ってレベルじゃないんですよ、あの方は。 いいですか?アレウス様は、アナタが嫌う殺しを難なくやります。 裏闇の帝王として当然ですが…アナタには耐えれないでしょう」
「でも…。 私の…目の前で殺すわけ……」
「甘い。 聞くだけで虫歯になりそうなくらいです」
私の言葉が強い言葉で遮られた、私はその様に体がビクリと動く。
「アナタの前では確かに人を殺さないでしょう。 ですが、アナタがいるから人を殺さないと言う事は絶対にありません」
「…あ……」
「それが僕達にとって、生きていく為には必要な事なんですからね」
確かにそうだ。
ジンさんの的を的確に射る言葉に私は思い知らされた、レヴァンは…アレウスは、私が知らない所で人を殺してる。
「いいですか? 楓さん」
見えなかった事実を知ってしまい私は呆けてしまう。
そして、ジンさんに肩を捕まれ我に返った。
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