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ベットに逃げ込んで私はすぐに眠ったらしく、時間も手伝って目を覚ました時には昼過ぎになっていた。
ダルい体を起こして郵便受けに入っているはずの朝刊を取りに行く。
もちろん、スマホには触れずに。
そして…玄関を開いた瞬間、私は度肝を抜かれた。
「…なっ!?」
玄関のドアの外には眉間にしわを寄せて、腕を組んで立っているアレウスの姿。すごく、すごく不機嫌そうだ。
私は急いでドアを閉めようとするが、伸びて来たアレウスの手がドアを掴み阻まれる事になる。
「ちょっ、ちょっと!?」
阻まれたと思えば私の意思とは関係なく、アレウスはドアを力任せに開いてズカズカと部屋に入って行った。
ドアが開いた拍子に体勢を崩してよろめいた私は慌ててアレウスの後を追いかける。
「ちょっとアレウス!!」
再びアレウスの姿を捉えたと思えば、アレウスは部屋の真ん中に胡座をかいて堂々と座っていた。
「アレウス? …何故お前が俺の本名を知ってるんだ?」
「あっ、えと…」
「…何があったか話せ」
アレウスの強い視線に私は体に力を入れる。
怖くてたまらない。
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