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話し終わるとアレウスは少し黙って、スマホを取り出しどこかに電話をかけた。
「キュイラスか？ 俺だ…予定を変更する、楓のオフクロさんの転院の手続きを即刻済ませろ。 …………そうだ、俺の息がかかってる病院にな。 ……………あぁ、楓か？ 楓は…」
アレウスと視線が合う、一瞬身構えてしまうが次の言葉に私は拍子抜けるはめとなった。
「楓はウォッドアイランドに連れて行く。 楓の受け入れ準備をしろ、何から何までな」
そして…一度は放された腕をまた掴まれる、今度は痛くない。
ウォッドアイランド…聞いたことがある…そう言えばシグルドさんが言ってたっけ。
「るせぇな、決めたんだよ。 …………んじゃ大総統命令だ、シグルドなりジェダなりマリーなりに手伝わせろ」
そっと腕を引かれ、アレウスは歩き始める。
私は抵抗はせずにそのまま付いていくと靴をはき、玄関を出て、階段をおり、アパートの前に停められた高級外車の助手席に座らされた。
「あぁ、全部だ、全部。 …んじゃ、任せたぜ」
車の回りを周ってアレウスは運転席に乗り込み、漸く電話を切る。
「…私…どうなるの？」
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