1章

7/11
前へ
/51ページ
次へ
その頃宮崎は実習中。 祐は宮崎が国家試験勉強の前に実習をしているなどとは知らない。おそらく、宮崎が実習から帰った後に祐が「勉強はかどっている」などと聞いた時、宮崎は「何言ってんだ?」と思うだろう。  宮崎は担当する利用者と何気ない会話をしていた。 「こんにちは。清水さん。今日もいい天気ですね。」 軽い認知症の清水さんは一昨年旦那さんがなくなり、そのショックで活発だった性格が引っ込み思案になり、認知症を発症させてしまった。また、入浴中に石鹸の使い方がわからなくなり、不安になった清水さんは足を滑らせて肩を痛めてしまった。そのため、今デイサービスを受け、リハビリもしている。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加