野畑~生えた先の双葉。

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  それはあの夢の   皮のささくれ立ちる   それらからは   滲むその無数に合流しあい   源のきみともひとつなのかも   しらないけれど   あたしは眼がさめて   夢だよとあんしんは   まだ明けきらない   朝焼け無しの   水の音 しらない男の子が 誰?て聞くのは   まだ、夢の中だろうと   あかんべぇをして   から細く蔦を巻いて   全滅した他者という蚕 すきなのよ だきしめてくれます どれも夢で脱色された 今も夢のふところ 相対的な現実で また眠りによりそいます そして 種だったはずのきみには 変化をそして あたしには 芽が生えはじめていました 無造作にちぎってしまう 真っ白い 病棟の廊下に 万年筆で爪を入れるように 引っ掻くのは痛いの 見慣れた風景には いつもと違っていると きみは言う正しいは何? あたしときみが それを見つめた先と 太陽はまだ見えないでいます 細い言葉の海に浅瀬 なりきれやしない そぶりのきみなら 芽だけが ひょこひょこ 大地を叩いています きみはのびきるまだ途中ですね 時間の方向性を探るまま 桑の葉をたべつくしています その先は口の無いまま 存在の意味をみつめます あたしは暮らしの中のきみ リチウムの色合いです はじけて双方を 捜しています みつけてほしいのです しっているのでしょうね まだのびていますから 眩しいでしょう 薄目開けながら かざしてごらんなさい。
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