第二話 これが天使様の特権!?

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二人の周りには、まばゆい光が降り注ぐ。 くそっ!! もしかして、あとの二人もこんな風に騙されたのかな? お気の毒に~。 って、人の心配をしてる場合じゃねぇーーーーー!! 俺が助かる手段は……… やっぱりないよな~。 そして………!! 光が消え、俺自身の姿を見た。 しかし、特に変わった所はない。 ………と、一瞬でも思ってしまった自分が恥ずかしい。 やつは天使だった。 ってことは後ろを見たら羽が生えてるのか? 恐る恐る後ろを見た。…………… 「……………」 言葉が出て来なかった。 これがいわゆる北島○介の何もいえねぇ~っと言うやつであろうか? いや、逆の意味だな……… そう、羽が生えていたのだ。 それはもう、御立派に。 おぉ、スゲー!!………なんて言われたら、血管マーク三つは付けて怒るからな~!! 『明日からの学校はどうなるんだ? もしかして羽がついたままなのか?……… 絶対嫌だ!! っていうか、親は何て言うだろう?』 とかいうことをブツブツと考えていた所、頭から、あの、メリヤースとかいうバカ天使の声が聞こえてくる。 「同化完了!! お疲れ様~!! え~っとねぇ、羽は大丈夫だよ。 体内収納が出来るから~」 メリヤースの陽気な声が頭の中から聞こえて来た。……… 体内収納便利~。 いやいや、そんなのどうでもいい!! 『ってか何で口に出してないことが分かる!?……… いや、同化したら俺の思いも伝わるのか?』 そう考えれば納得である。 ………って、納得してどないすんやねん!! つい言葉遣いがおかしくなってしまった。 「アッタリ~。 よく分かったね~。 僕はこれから君の全てが分かっちゃうんだ~凄いでしょ」 メリヤースは陽気な声で以下省略。 『あぁあぁ、凄い凄い。 どうでもいいけど早く分離して欲しいものだ、全く!!』 もうこりごりだ~!! 天使様!! この、恵まれない俺をどうかお救い下さい!! ………だ、駄目だ。 よく考えたら、あいつが正真正銘の天使だった!! もう、天使なんかの助けは求めん!! 「ゴメンね~。 一度同化しちゃうと元に戻ることは出来ないんだよ」 なんか嬉しそうに言うメリヤースが憎い………。
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