8人が本棚に入れています
本棚に追加
二人の周りには、まばゆい光が降り注ぐ。
くそっ!!
もしかして、あとの二人もこんな風に騙されたのかな?
お気の毒に~。
って、人の心配をしてる場合じゃねぇーーーーー!!
俺が助かる手段は………
やっぱりないよな~。
そして………!!
光が消え、俺自身の姿を見た。
しかし、特に変わった所はない。
………と、一瞬でも思ってしまった自分が恥ずかしい。
やつは天使だった。
ってことは後ろを見たら羽が生えてるのか?
恐る恐る後ろを見た。……………
「……………」
言葉が出て来なかった。
これがいわゆる北島○介の何もいえねぇ~っと言うやつであろうか?
いや、逆の意味だな………
そう、羽が生えていたのだ。
それはもう、御立派に。
おぉ、スゲー!!………なんて言われたら、血管マーク三つは付けて怒るからな~!!
『明日からの学校はどうなるんだ?
もしかして羽がついたままなのか?………
絶対嫌だ!!
っていうか、親は何て言うだろう?』
とかいうことをブツブツと考えていた所、頭から、あの、メリヤースとかいうバカ天使の声が聞こえてくる。
「同化完了!!
お疲れ様~!!
え~っとねぇ、羽は大丈夫だよ。
体内収納が出来るから~」
メリヤースの陽気な声が頭の中から聞こえて来た。………
体内収納便利~。
いやいや、そんなのどうでもいい!!
『ってか何で口に出してないことが分かる!?………
いや、同化したら俺の思いも伝わるのか?』
そう考えれば納得である。
………って、納得してどないすんやねん!!
つい言葉遣いがおかしくなってしまった。
「アッタリ~。
よく分かったね~。
僕はこれから君の全てが分かっちゃうんだ~凄いでしょ」
メリヤースは陽気な声で以下省略。
『あぁあぁ、凄い凄い。
どうでもいいけど早く分離して欲しいものだ、全く!!』
もうこりごりだ~!!
天使様!! この、恵まれない俺をどうかお救い下さい!!
………だ、駄目だ。
よく考えたら、あいつが正真正銘の天使だった!!
もう、天使なんかの助けは求めん!!
「ゴメンね~。
一度同化しちゃうと元に戻ることは出来ないんだよ」
なんか嬉しそうに言うメリヤースが憎い………。
最初のコメントを投稿しよう!