別離

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別離

祖父が他界し父親が家を継いだ 俺が4歳 兄貴は5歳だった 父親は働きに行くふりをしてパチンコや競艇に足しげく通い負け込む日々 団欒って言葉は無縁だった 夕食はキャベツだけ 朝は井戸水 お昼だけは保育園で食べれたらしい 負けがかさみ膨らむ父親の借金 返済が遅れはじめ取り立てが始まった 今みたいに規制法なんてない時代 夜討ち朝駆けなんて当たり前 平気で家に上がってくる そして父親は忽然と姿を消した。。。 失踪。。。 母親は知らないうちに保証人となり激しい取り立てを受けるようになる 夜中にも来る日々 母親は離婚を決意し父親の親族に話したらしい 兄貴は一族の長男で跡取りやからやる事は出来ない 弟の俺は病弱だから要らない 母親は父親の弟 俺の叔父に兄貴を託し新見市をアトにした
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