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腕のブレスレットから空中に放たれた映像、それには明らかに俺が頭を下げた様子が映っており、それと俺を交互に見て、天宮はニタニタと笑っている。
「もっかい謝れよ。あんなんじゃあたしの気は晴れないよ~?」
ほら、とカメラをこちらに向ける天宮。
その瞬間俺の怒りは頂点に達した。
「て、め、ぇ、にゃ、いっ、しょ、う、あ、や、ま、ん、ね、ぇ!!!!この糞パンダ目野郎が!!」
驚く天宮をよそに襟を掴んで勢い良く窓へと放り投げる。
やめて、離して!と悲鳴を上げてももう遅い。
どっちにしろこいつにはこんくらいしねーと凝りないからな。
幸いなのか不幸なのか、窓ガラスはそこにはなく、割る事もなくきゃあああ、と悲鳴を轟かせながらグラウンドへと飛んでいった。
ま、あいつはこんくらいで死なねーし大丈夫だろ。
少し気分が晴れ晴れした俺は本来の目的を思い出して、チャリ置き場へ颯爽と向かった。
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