第二話 警官アンドロイドとエアロマスター

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すー、はー、と大きな深呼吸をする。 因みに今俺がいる場所はチャリ置き場だ。 相手のロボットは未だにぐるぐると一定のスピードで校門周りを回っている。 さて、やっとこさ俺のマスターの御披露目の時間だな! ロボットへ意識を向けるべく少し足を踏み出す。 まだ気付いていない。 そう安心していたのも束の間……ビビーーーッ!!と何やら危険な音が辺りに開いてしまった。 まさかと思い後ろを見ると、徘徊中の別のロボットが俺を発見し目を黄色と赤に交互に点滅させていた。 や ば い !! 「生徒発見生徒発見!No.013528、22HR14号峰松サイコと特定。直ちに授業に戻らないと排除します。じゅーう、きゅーう、はーち…」 ピピッという軽快な音と共にあっという間に特定され非常にやばい事態。 排除されるのは勘弁、とか言い返さない内に数を数え始めやがった! 「なーな、ろーく」 さて、どうしてやろうか。 「ごーぉ、よーん」 俺の後ろからゆらゆらと現れやがって。 「さーん、にーぃ…」 本っ当…、ロボットの癖に生意気だよな。 「いーち…………」 「ぜ「 つ ぶ れ ち ま え 」 バキィイイッッ!!! 大きな音と共に、ロボットの全体がベコリとへこむ。 いや、へこむと言うより、潰れたと言った方が正しいだろうか。 ・・・・・ 跡形も無く、圧力に圧し潰されたのだ。 「エアロマスターなめんじゃねーぞ糞がっ」 そう。俺のマスター…能力とは、空気を操る“エアロマスター”。 この場所から空気を取り出し無重力空間にも出来るし、圧力で潰すこともできる。 完全に能力を把握すれば、空間の流れ…風をも操る事で出来る、“ブラック”相応のマスターだ。 ついでに言うと、アイスマスターから繰り出されたアイストーンとかいう技も、氷のつららが飛んでくる前に風で空気を集めてつららの動きを遮断しただけ。 まぁ取り敢えず、俺は空気を完全に操ることが出来る、徒千学園の四色ブラック、峰松サイコって所だ。
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