退屈

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「退屈だなぁ…。」 今日も、口癖になりつつあるこの言葉から、一日が始まるのであった。  新社会人として働きだし、早くも一年が経とうとしていた。 だが、今だに仕事を覚えられず、ミスを繰り返し、上司に叱られる。という負の連鎖に嵌まっており、当面これから抜け出す兆しは見えていない。 「今日は何して過ごすかな…。」 せっかくの休みだというのに、勿論予定はなし。特にこれといった趣味もなく、休日はただ、一日中横になって、テレビの画面を眺めて過ごしている。 …ふと昨日の仕事を思い出す。 「俺もよくまあ、あそこまで怒られるよなぁ…驚嘆の域に達してるよな。」 と自分の不甲斐ない仕事ぶりに対して、思わず笑ってしまった。 「俺はこの会社での一番の底辺にいるんだ。…下から支えるとかじゃなく、一番下でミスばかりして虐げられ、文句を言われるポジションなんだよな…それでいいよ、会社にはこうゆうの一人は必要なんだから。」 そう自分で、自分に諭すように呟いた。 …すると、スッと気持ちが楽になった。 退屈な時間って大切だよね?…そう思います。 特に私のように仕事ができない人間にとっては…。
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