アルバート語る

8/9
565人が本棚に入れています
本棚に追加
/1744ページ
「民間船のフリをして海賊をおびき寄せる?それはどういうこと?アルバート。」 「言っていることそのまんまさ。俺ら第五艦隊が民間船に化けて海賊をおびき寄せる。」 「・・・」 「おびき出された海賊を逆に返り討ちにするって寸法さ!」 エランツォはびっくりして言った。 「よくそれをステファーノ総指令が許したわね?」 「そりゃまあ大変だったが結局はステっちも海賊のことは苦々しく思っているってことさ。」 ステっちとはアルバートの中でのステファーノの愛称である。 「私もその作戦に参加させてくれない!?」 「それは駄目だ。今回の作戦はかなりやばい。相手に怪しませない為に、本物の民間船を使う。」 エランツォは真剣な面持ちで聞いている。 「船の中に俺ら第五艦隊の中でも選りすぐりの五十名を潜伏させて敵の懐に入り、相手が船をくっつけてきたら一気に制圧する!!」 「・・・」 「武装していない船で海賊の懐に入らにゃならん。かなりの危険をともな・・・」
/1744ページ

最初のコメントを投稿しよう!