美貌の少将

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二十九歳という若さで、ダイワーク海軍第七艦隊を率いるまでになった美貌の海軍少将アーヤ・エランツォは声を荒げるでもなく、ただ淡々と自分の意見を述べた。 「最近の海賊の横行は目に余るものがあります。民間船も商船も海を渡るのに海賊にお金を渡さなければいけません。」 エランツォは感情を表に出さずに続ける。 「そうしないと安全に航海も出来ないのです。」 エランツォの話を聞いたステファーノは軽くため息をつくと言う。 「しかし前に討伐隊を出した時にやられたのは我ら討伐隊の方だった。海賊は君が思っている以上に強大だ。」 感情を面に出すこと無く話をしていたエランツォの顔が初めて曇る… 「前回の討伐隊の時は海賊に情報が漏れていたとしか思えません。でなければ…」
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