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彼女は拗ねたように言う。
「今度!リュシアン君が!暇な時は!必ずどこかに行こうね!」
リュシアンはルチアの言葉に応えて言った。
「今週の!土曜日に!イリヤ通りにある!百年公園に!行こうね!!」
少年はルチアがやったのと全く同じに拗ねた表情を真似て返事をした。
これまで傍(ハタ)から見ていると、どうにも恥ずかしい二人のやりとりを、髪の長い方の娘シンシアは黙って見守っていた。しかしリュシアンがルチアの拗ねた時の特徴をよく掴んでいて、その様子に思わず吹き出してしまった。
「もおー!」
いよいよもってルチアが頬をプーっと膨らませて拗ねるので、リュシアンは快活に笑いながらルチアのご機嫌を取るのであった。
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