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船上を絶望という名の炎が渦巻いていた。
突然の襲撃だった。いったい僕は何人の敵を倒しただろうか?
僕は、僕の髪と服が、そして肌が、生まれたその時から真っ赤だったかの様に敵の返り血を浴びていた。
これ以上の抵抗に、いったいなんの意味があるのだろうか?どんなにもがいても僕達に未来は無い!
かろうじて残るのは降服か、はたまた逃亡による生存のみである。しかし僕の心の弱さが、降服や逃亡、そして生き残る事を望まなかった!
ああ、呑むと陽気なロペス、誰よりも大食らいなアルハンド、女ったらしのメルーチ、昨日まで、いやついさっきまで一緒にいた仲間はもうこの世にはいないのである!
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