1人が本棚に入れています
本棚に追加
それと同じ類の目を、ネトシルがエルガーツに寄越すこともあった。
あれから何度かラーグノムとの戦闘があったが、いずれにおいてもラシークが錫杖を振るうと、ラーグノムだけでなくネトシルも止まってしまうのだ。
それがネトシルの不機嫌の原因である。
ネトシルはしきりに「何故お前には効かない」と睨んできたが、ラシークが不可解そうに見たのはネトシルの方だった。
しかし、ネトシルが術にかかろうがかかるまいが、それはそれで納得できるとエルガーツは思っていた。
獣向けの術が獣にかかるなら、ラシークの腕が良いということなのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!