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ヤバい。なぜだかしらんが妙に緊張する。
「先程も言いましたように、私はあなたの体を全て見てしまいました。
あなたは、あなた自身の運動神経を良くは思ってはいらっしゃいませんが、あなたはそうとうの能力の持ち主なのです。
きっと、この持って生まれた強靭な体が、あなたを死なせなかったのかもしれません」
「………どうでもいいんだが、何で体を見ただけで、そんなに分かるんだ?」
「実は、私は透視家なのです」
「透視家って?」
「人や動物の体の内蔵された筋肉量を見たり、若干未来も見えたりもします。
さらに、簡単な回復魔法も使えます。
その結果、あなたの肉体はおそらく、全人類の中でずば抜けて一番強靭だと思われます。
さらに、さっきも言いましたが、簡単な未来予知によりますと、あなたと私は、これから共に、魔王討伐の旅に向かいます。」
透視家って、ドラ〇エでいう、魔法使い、僧侶以上賢者以下っといったところだな。
………っていうか、俺を裸体にしなくてもそれくらいの能力使えるんじゃ?
………また俺は余計なことを………。
「な、何だってーーーーーー!?
しかも、あんたと一緒にか?」
「そうです。
………あっ、そういえば今、表では腕相撲大会が行われているようです。
行ってみてはどうでしょうか?
私は、あなたにはこの三日間、ずっと回復魔法をかけ続けていたので、もう痛むところはないかと思いますが………」
そうだな、俺を助けてくれた命の恩人に、背くことはできない。
せいぜい、腕相撲ぐらいはやってやるかぁ~!!
どうせ負けるのは目に見えてるし。
「うんじゃ、行ってくる!!」
「あっ、ちょっと待ってください!!
私も行きます!!」
そして、俺と彼女は、表の腕相撲会場へと向かったのであった。
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