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「…………………」
「…………………」
なんか気まずい空気になっちまったな………。
「ま、まぁ、俺のためにやってくれたことだからな~」
流石にこのムードは怪しいものを感じさせたので、あえて陽気に喋ってみた。
「ごめんなさい!!
実は、男の方の体が気になってしまいまして………」
へ、変態!?
「謝らなくてもいいよ」
もう過ぎてしまったことは仕方ない。
それよりも!!
「それで、なぜ、俺をわざわざ看病してくれたんだ?」
「私以外の人が看病したら、きっとその人はなんのためらいもなく、あなたを王に差し出してしまうと思ったからです。
どこか知らない土地又は、世界からやって来たあなたを何の気なしに差し出すことなんか、私には出来ません。
私は、あなたの意見を尊重したいのです。
逃げたいのであれば、逃げてもらって結構なのですが………」
美少女に加えて、性格も優しい。
これを人々は才色兼備という。
少し、いや、結構な変態さんかもしれないが………。
しかし、一つだけ気になる。
「なのですが、って?」
「………これを言ってしまったら、あなたは魔王を倒しに行くという決断をしてしまう気がして………」
「言うだけ言ってみてくれないか?
話を途中で切られるとなんか、気になる」
「そうですか………。
では、言いますよ」
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