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ねぇ、シーズ。
聞いて?
私達にお金が入ったのよ。
僅かだけど、親族が私達にもお金を分けてくれたの。
これでここから抜け出せるわ。
二人だけの世界を探しにいけるのよ。
ねぇ、シーズ。
もっと喜んで。
私達自由になったのよ。
さぁ行きましょう?
二人だけで生きていくの。
私はシーズの長い髪を掴んで、歩き出した。
シーズ、ほら、ちゃんと歩かなくちゃダメじゃない。
せっかくの二人旅が始まるのだから。
私はシーズの唇に、そっとキスをする。
シーズ?寒いの?
大丈夫よ。
私が暖めてあげるから。
愛してるわ、シーズ。
貴女の長い髪が好きよ。
とても素敵だわ。
私のことも褒めて?
いつもの様にキスをして?
また勉強を教えてね?
頭良くなって、私仕事を探すわ。
そして二人で家を買いましょう?
二人だけのお城を建てるの。
私はシーズを引きずりながら歩きだす。
二人で暮らせる街にいくのよ。
二人だけの世界を探しにいくの。
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