第一夜 『ごめんなさい』

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近所にいい遊び場所の空き家があった。 門扉はチェーンが巻かれていて入れないようになっていたが、裏に回るとすり抜けできる隙間があったので、子供の間では入り込んで遊ぶのが流行っていた。 親たちには絶対に入ってはダメだと言い聞かされてたが、ダメだと言われると余計に遊びたくなるのが子供だ。 もちろんいつも、鍵がかかってて家の中には入れないから庭で遊んでいた。 それでも他人の家の庭に入り込んで遊ぶという行為自体が楽しかった。 が、ある時一緒に遊んでいた穂積君が裏の窓が開いているのを発見した。 皆で中に入ってみると、家の中は1Fに台所、リビング、お風呂、トイレ。 2Fには和室と洋間が2つ。 家具はそのままで、誰か生活しているんじゃないかと思ってしましまう感じだった。 最高の遊び場所を得た我々は、毎日親に内緒で入り込んで遊んでいた。
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