第一夜 『ごめんなさい』

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ある、雨降りの日。 皆でかくれんぼをしていた。 私が鬼で家の中でみんなを探していたが、誰も見つけることが出来ずに2Fの和室に行った。 そこには、見たことが無い人たちがいた。 大人の人が2人。 おじさんとおばさん。 私より少しお兄さんの子どもが1人。 計3人が和室に正座していた。 それもバラバラの方向を向いて。 おじさんは窓のとこの勉強机の上で外を向いて、おばさんは押し入れの方を向いて、子どもは部屋の角に向いて。 共通していたのは全員、顔を下にむけていて、なぜか顔が暗くてよく見えなかっただけ。 てっきり、そこの家の人が帰ってきたのかと思い、 『ごめんなさい!』 と大きな声で謝って、慌てて家を飛び出した。 私が大きな声で謝っていたので、友だちも何事かと外に出てきた。 人がいた事を説明すると、怒られるのが怖くて、皆で慌てて外に飛び出した。
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