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――デビュー前
デビュー前ながらも
ドラマやコンサート、雑誌とか
グループとしても個人としても仕事は嫌でもあった
そんな俺にはいつも隣にあいつがいた
「っあー…ねみぃ」
「俺も眠いから改めて言うなよ。こっちまで眠たくなるじゃん。」
ドラマの撮影の前、楽屋で音楽を聴いてイメトレしてる俺に
だるそうに話しかけてくる男、赤西仁
「かぁめぇ~…」
「ん?」
「膝枕して?」
満面の笑みで俺に寄りかかって何を言うかと思ったら
甘えたようなこと言いやがって
「馬鹿か」
とか冷たく言ってはいるものの、嫌ではなくて。
なんとなくあいつが言ったことを気にして胡座の足を
手でポンポンと叩いて引き寄せるようにした
すると他の人には見せない可愛らしい笑顔で
俺の膝に寝転がるから
こっちまでつられて笑顔になる
「…撮影行きたくない」
「無茶言うなよ」
「だって今すげー幸せだもん」
恥ずかしいことを言うから
大型犬とじゃれあうみたいに
頭をくしゃくしゃにしてやった
「ちょ…なにすんの!!」
「うるせっ」
仁はふと俺の顔をじっと見つめた
言葉は発しないけど
なに考えてるかなんとなく分かってしまうのがむかつく
くだらないことだろうけど
「…かめ可愛い。」
…ほらな。
お互い引き寄せられるかのように目が離せない
仁の大きな手が俺の頬に添えられて
唇が触れた
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