Rubyに口付けて…

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木と木の合間から光がこぼれている。 湖、だ! なるべく音をたてないようにして、光へと一歩を踏み出した。 そこには………、 『てん、にょ………?』 美しい。 きっと、その言葉さえも霞んでしまう。 幻想世界のような光景が、俺の目に映った。 「朧月に、涙落とすは 白鳥の化けた天女か化け物か あぁ、泣かないで。 今夜は月が良く見える。 悲しい定めか理か。 使者に見つかれば空はない。 罪は消えることなしに、 天女を鎖で縛るのか。」 そこで、唄が止まる。 あの伝説の、語り唄だろうか…?
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