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オムライスを食べ終わり、カバンからお薬を取り出そうとしたが、
あれ・・・・・・・・・・・・?
お薬がない・・・・!
お薬手帳もない・・・・。
薬はまたもらえるが、
お薬手帳には、今まではるかが処方された薬の種類と、お薬との相性が記録してある。
薬によってはアレルギー反応が出た物もあり、はるかにとっては命に関わるものだ。
絶対無くせない!
そういえばさっき、はるかが遊歩道で転んだ。
その時、花壇に荷物を置いた。
そこに置き忘れた・・・?
「はるかゴメン!!!!!少しお留守番してて!!!」
はるかは、お気に入りのお人形を抱きしめながら膨れてる。
そんなはるかを可愛いと思っている場合ではない。
急がないと!
玄関から飛び出そうとしたそのとき、
ピンポーーーーン・・・・。
誰?
頭の中はお薬手帳でいっぱい。
「はい・・・!」」
ガチャ・・・・・
全開した玄関の外には、
サングラスにニット帽子を身に付けた、いかにも怪しい背の高い男性が立っていた。
後ろを振り返り、はるかがいないことを確認する。
全開にした玄関も少し閉めた。
「これ・・・・・。」
男性が袋を差し出した。
「あっ!薬!! 」
ということは…
中には・・・
お薬手帳・・・
あった!!!!!!!!!
「ありとうございます!どうして!?」
「花壇に置いてあった。」
そう言いながら男性はサングラスを取った。
そこには、あの美少年が立っていた。
「さっきの・・・。」
気のせいじゃない、何かを感じた。
大きな窓から温かい風が入るような、そんな気持ちになった。
さっきの柔軟剤の香りが流れた気がした。
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