チェリー

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アナウンスが流れる- 「到着、お降りの方は右側のドアから…」 「じゃあねー春香」 プシュー- 「正樹…そんなに芦屋先輩の事嫌い?」 あまりにも先輩の事を言うから聞いてみた 「……好きにはなれない」 機嫌の悪いむすっとした顔で答える 「う~ん…皆が言うような人じゃないと思うんだけどな…」 電車の中でみんなが言ったことを思い出しながら歩いた 私と正樹は駅を出てしばらく歩くと帰り道が逆の方向に別れる 家は国道を挟んで右と左 私の家からは自転車で20分くらい行ったところが正樹の家だ そんなに遠くないから何回か遊びに行ったこともある 正樹のお母さんはすっごい優しい 行くといつもジュースを持って来てくれる いつもの調子で歩いていると いつもの曲がり角に差し掛かった 「じゃぁね、正樹また明日」 「おう…また…明日」 私は正樹に手を振った
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