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里村 勲。
生徒からの人気者。
体育担当。男子バスケ部の顧問。
よく笑う爽やかな先生だ。
・・・表向きは。
私は『久々に来たな。』と言われ指導室に連れていかれた。
「髪。」
肩より下に伸びた真っ直ぐな栗色の髪を触られた。
「・・・問題児だからって質問しても無視するから黒染めする気も失せました。」
「・・・生意気な餓鬼が。」
先生は口元を歪め机を思い切りたたいた。
そして指導室の鍵を閉めて煙草を吸う先生。
そうこの先生は爽やかなんかじゃない。
問題児なんか簡単に見放す最低な奴。
「観察相手。」
先生の肩が動いた。
「え?」
「私。先生を密着観察する事になりましたから。私は居ないものとして下さい。」
先生は舌打ちをした。
私は携帯を出して文字を打つ。
【煙草を吸いながら舌打ちをした。】
私は先生に見られる前にメールを送信した。
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