里村 勲

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―それから放課後までずっと話していた。 もちろん報告もした。 奥さんを有り得ないぐらい愛していたり、 生徒の愚痴をこぼしていた事など。 「お腹すいたー。」 「俺も。でもまだ他の先生達いるしな。」 「私、かばんの中にパンあるけど?お昼食べてないからさ。」 先生は目を輝かせた。 私はあんパンを半分にした。 「はい、先生。」 「ありがとな。」 先生と私は黙々とあんパンを食べた。 「あー。美味しかったぁ。」 先生は私の顔をじっと見つめてくる。 先生が顔を近づけてきた。 ・・・もしかしてキス? 私はつい目を閉じてしまった。 「あんこ付いてる。」 先生はあんこを指ですくった。 「あんこ・・・?」 先生は意地悪そうに笑った。 「何勘違いしてんだ?」 鏡があれば見てみたい。 きっと今の私は恥ずかしさで耳まで真っ赤だろう。
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