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「別にいいけど・・・なんで俺の密着観察とかしとると?」
・・・まだ怒ってる。
「アタシ達、もう戻れないんだよね?」
声が震える。
「ごめん。先生との事を勘違いしてお前傷付けた。・・・今俺、彼女いるんだ。」
―カノジョイルンダ・・・。
頭で何度も何度も繰り返される言葉。
私は何を期待していたんだろう。
諦めたはずだったのに祐輔の顔を見たら、声を聞いたらつい口から出てきてしまった。
「そっかあ。そーだよねっ。祐輔モテてたもんねぇ。」
祐輔は申し訳なさそうな顔をしてる。
「・・・密着観察の間よろしくな。」
私の目の前にゴツゴツとした手が出される。
この手が好きだったんだよねぇ。
私はそっと出された手を握りしめた。
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