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「たの…む…」
男は倒れこみながら言った。
「ふんっ、図に乗って俺らに喧嘩売ってんじゃねぇぞ!クソが!!」
不良が駄目押しの蹴りを一発男の腹に入れようとした時だった。
「図に乗ってんのはどっちの方だよ…あぁ!?」
不良の足はしっかりと男の手に掴まれていた。不良が足を払おうとしても男の力が強すぎて振り払えない。
足を掴んでいる男を不良が見てみると、男はそれまでの男では無かった。髪型はオールバックとなり赤毛のメッシュが入っている。筋肉は見た限りでも先程の二倍、いや三倍にはなっていろうと分かる。何よりも不良を睨みつける目…充血とかではなく瞳が真っ赤になっている。そう、まるで鬼のように。
「おぃ、てめぇ散々好き放題やってくれたもんだなぁ!おらぁ!!!」
不良の足を掴み公園のベンチに向かって、不良を投げつける男。
男はベンチに勢いよくあたり気絶してしまった。
仲間の不良がやられた事と、突然の事に戸惑いを抱きながら残りの不良達が男に向かってきた。
男は先程までの動きとはまるで別人かのように不良達を倒していく。
男に拳が飛んでくると、それを避けて相手の溝に勢いよく自分の拳を一発いれる。
「かっ…」
溝うちを喰らい倒れこむ不良。
男の元に走りかかってくる不良へ回し蹴りを喰らわす男。
「くはっ!」
不良は勢いよく吹っ飛び気絶している。
残った不良達が男の元から逃げようとするが、男は残りの不良達も追いかける。
「いくぜ!いくぜ!いくぜぇ!」
逃げる不良達に男はドロップキックや拳を飛ばした。
先程までとは裏腹に静まり返った公園。一人の男の周りには不良グループが全員倒れこんでいた。
男は不良の顔に座ると、
「やっぱ久し振りに暴れるとたまんねぇぜ!くぅ~!もう少しだけこの体で遊ばせてもらうか…!」
男はそう言って公園を去って行った。
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